高成長企業と生産性:英国からのエビデンス

Jun Du, Yama Temouri(2014)
「高成長企業と生産性:英国からのエビデンス

 

(概要)

  • 2001年~2010年の期間にわたる大規模な英国企業のデータを使用して、全要素生産性の成長と高成長企業の間の関係性を分析している。
  • ①他のすべてが同等であれば、より高い全要素生産性の成長を経験する企業は、高成長状態を達成する可能性がより高い。②企業の過去の高成長経験は、企業が将来的に全要素生産性の上昇を達成するのに役立つ。③高成長企業の発生率を決定する要因とその経験が将来の全要素生産性の成長にどのように影響するかについては、製造業およびサービス業の企業間と同様に、異なる発展段階にある企業の間(5年以上経過していない企業と5年以上の企業)では少なからぬ不均質性がある。
  • 高成長企業は、全要素生産性成長の相互作用がプラスに働く自己補強プロセスを経験することがわかった。より高い生産性を持つ企業は、売上がより速く成長する可能性が高く、高成長企業はより高い生産性の成長を達成する可能性が高い。
  • 高成長を促すための適切な施策と手段は、短期的な売上増加に直接影響を及ぼすだけでなく、持続可能な成長に不可欠な全要素生産性の成長に対する間接的な影響もあるという点を考慮する必要がある。政策立案者は、これらの要因を直接的または間接的なチャネルとして利用して、生産性向上を促進することを検討するだろう。

 

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